神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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MOTOMACHI MAGAZINE MOTOMACHI MAGAZINE 元町マガジン

元町の商人(あきんど)をじゅずつなぎ方式で知人の商人を紹介しています。

4丁目「LIBERAL 神戸本店」 筑紫 潤也さん

4丁目「LIBERAL 神戸本店」 筑紫 潤也さん

お店を始められたのはいつ頃からですか?

元町商店街にお店を開いたのは、6年前です。元町で店を開く前は、心斎橋やなんば、尼崎など大阪を中心に展開していました。僕自身は、神戸出身ですし、神戸はもともとゆかりのある土地でした。神戸・元町=鞄と靴の町、という噂も聞いていたので、興味があり、やってみようと思いました。

実際に元町商店街にオープンされて、いかがですか?

僕は、好きです。集客数で言えば、大阪にはかなわないですけど、このエリア独特の落ち着いた雰囲気や、お客様がギスギスしていないところも、大人の街なんだと思います。商売自体は、やりやすい環境です。当社はインターネット販売もしているし、卸販売もしているので、日本全国にお客様がいます。そこで、よく耳にするのですが、「神戸・元町」というのが、1つのブランドなんです。主に関西圏外の方ですが、「神戸・元町」というだけで、「良い物」という意識をお持ちのお客様が想像以上に多いです。「舶来物」とか「おしゃれな街」というイメージが続いてるんだと思います。ただ実際、この店舗だけでの販売利益だけでは、正直しんどいです。会社自体はネット販売や卸販売、他店舗の売上で回転してます。だからこそ、商店街の活性化について、最近よく考えます。

具体的にどんなことを考えていらっしゃいますか?

今までとは違うことをしないと、同じ事をずっと続けていても、これからは難しいと思います。共通イベントをもっと増やしても良いと思います。年に1度、夏に「夜市」を開催しますが、ものすごく賑わいます。1丁目~6丁目を通して、大差が無いほどお客様がいらっしゃいます。だから、年に1度でなく、月に1度ぐらい開催しても良いと思います。本当に実現していただけるなら、僕も真剣に協力させてもらいますし、みんなで元町商店街を盛り上げていきたいです。また、6丁目で実施されている「空店舗対策事業」も、良いことだと思います。 僕自身、13~14年前、大阪で空店舗を1日ないし1週間単位で借りて、催事販売で商売してきました。メジャーな商店街ではなく、九条とかマイナーなエリアにも行きました。ほぼ全ての商店街を回りました。商店街が廃れてくると、そこでの商売が難しくなってきて、シャッターが閉まった状態になってしまう。そういった店舗へ直接交渉し、期間限定で店を貸していただく。そうすると、僕らみたいな業者が噂を聞きつけて、どんどん人が集まってくるんです。となると、そこの店舗はシャッターがずっと開いた状態になります。短期間ごとに店舗が変わり、新しいイベントが開催される。それが定着すると、お客さんのほうから「次は、どんなイベントが来るの?」とか聞いてきてくれます。下着屋や靴屋、ジャンルがバラバラだから、お客さんも楽しみになってくるんでしょうね。

最近、若い人でも増えてきてますよね?昔で言う「行商」というか、いろいろなエリアを回って商売している人達...。

リヤカーを引っ張って、パンやら野菜やら販売してる若者が多いです。逆に今はそれがオシャレなイメージでしょ?そういう若者に期間限定で空店舗を貸し出す。そういうことを各地域の商店街が実施して、彼らにきちんと商売をさせる。将来、お金が貯まった若者達が、どこかの商店街に戻り、自分の店を持つ。それこそが、本当の意味での若者支援であると思うし、長期的スパンでの商店街の活性化に繋がると思います。年齢層の高い人達が多すぎるんです、この商店街。僕、ずっと言うてるんです(笑)特に4丁目は、おじさんばっかりですもん(笑)

なるほど(笑)

もっと、考え方を柔軟にして、時代とリンクした商店街にしていきたい。そうしたら、もっと明るい雰囲気になると思います。知らない人間に店舗を貸すというのは簡単なことではないですが、資金の少ない若者に限定して、家賃補助を国から得て、長期的に貸し出すことだけが空店舗対策事業ではないと思います。平均年齢が高くなればなるほど、考え方は凝り固まるし、歴史を意識してしまう。そんなことを回帰しても、新しい風が吹き込むわけなく、活性されるわけではないです。僕は、空店舗を回って商売を始め、自分の店を持ち、今では、中国に契約工場を持ち、生産までできるようになった。あの頃の商店街の空店舗があったからこそ、今の僕がある。ただ、既存でずっとお店をされている人達に迷惑のかからないように、きちんとした規定は設けるべきです。禁止事項を守らないとか、騒音をたてるとか、そういった迷惑行為をする人達は、きちんとお断りをする。誰でも良いわけではなく、本気で商売したい人達にリスクが少ない方式で、どんどん回転させていくことも、1つの方法ではあると思います。常識と秩序とマナーを持って、楽しく明るく元気な商店街になって欲しいです。(2012.03)

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