神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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元町の商人(あきんど)をじゅずつなぎ方式で知人の商人を紹介しています。

4丁目「セキ珈琲館」 西田 実さん

4丁目「セキ珈琲館」 西田 実さん

西田さんは珈琲に携わってどのくらいなんですか?

7年くらいになります。元々、阪神尼崎の杭瀬というところで店長をしておりました。元町商店街とは全く雰囲気の異なる地域で、お客様も保守的な方が多く、地元の方に受け入れてもらえるまで、とても時間のかかる店舗でした。

たしかに地元密着という雰囲気が強いエリアなのでご苦労されそうですね。

最初は、よそからきた店にご来店してくださるようなお客様なんて、ほとんどいなくて...。とても苦労しました。お客様から、こんなイキった店あかんで、と言われたこともありました。しかし、そこで諦めることなく、ご来店くださるお客様には積極的にお声がけをし続けて、少しずつくだけてもらえるようになったというか、認めていただけるようになり、常連さんと呼ばせていただける方も増えました。その時に、店舗のあるその土地柄に合わせて接客することが大切だな、と学ばせていただきました。

以前も接客業をされていたんですか?

弊社に入社前は、洋服の販売、ホテル業など経験しておりますので、考えてみたらずっと接客業をしています。人と関わることが根本的に好きなんです。接客業というのは終わりがなくて、常に日々向上していくことが不可欠だと感じています。それとは逆に、珈琲の味に関しては「最高の味の珈琲を一定に保つことが重要」というか、毎日毎日、同じ味の珈琲を入れ続けるということなんです。人間なので生きていると色々なことが起こって、一喜一憂したりして、それが仕事に影響したりすることって、誰でも経験があると思うのですが。その日常の中でも、常にマイペースでいること、平常心を保つことで、珈琲の味を安定させていく。そうすることが、お客様を裏切らないことに繋がると考えています。どうしても、珈琲というのは味に気持ちが出てしまうことがあります。だからと言って、無心に入れてしまうと味気ないものになってしまう。本当に奥深いです。これは、僕が珈琲に魅力を感じた理由の1つでもあるんですけどね。また、僕たちのような珈琲店というのは、「お客様の日常」でなければならないと思います。天候に関係なく、そのお客様の日常に自然と組み込まれていき、日常生活を少し彩るお手伝いをさせていただけているという気持ちです。

素晴らしい心がけですね。話は変わりますが、元町商店街へ移転されて、以前と何か違いは感じられますか?

元町店は6年目になるのですが、基本的には同じだと思っています。こちらでも、珈琲の味を安定させて、お客様に気持ちよくお声がけをするということは全く変わりません。商店街に関しては、夜市が年に1度ではなく、2度あっても良いんじゃないかなぁと思います。毎年、とても盛り上がるし、楽しい雰囲気で、こんなに素敵なお祭りが開催される商店街というのは、全国でも少ないと思うので、年に2度くらい開催したいですね。もちろん、僕たちも全力で協力させていただきます(笑)

最後に西田さんにとって商売とは?

接客業というのは基本的にお客様を「もてなす心」というのが基盤にあります。だから、1人1人のお客様を大切にするという基盤をブレさせてはいけないと思います。言葉にすると、当たり前のことですし、簡単なことではないと思うのですが、だからこそ、その部分を適当にしてしまうと「接客」ではなくなる気がします。僕は常に珈琲をいれているので、そのお客様と直接お話をさせていただく機会がなかったとしても、ご来店くださったお客様の顔は覚えるように心がけています。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」というお声がけが、決して機械的にならないようにすることも大切です。どれだけ忙しい時間帯だとしても、そこを適当にしてしまうと、全てが適当になってしまう気がするので...。とは言っても、僕も若い頃は、ほんとう至らない点がたくさんあったと思います。最近やっと、少し自信もついてきたので、心の余裕を持って穏やかになれるようになってきたような気がしています。まだまだこれからも日々、向上心を忘れず、たくさんのお客様に喜んでいただけるように、切磋琢磨していきます。(2014.5)

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