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「商鑑」とは造語です。「あきないかがみ」と読みます。「商(あきない)」とは商売で、「鑑(かがみ)」とは鑑(かんが)みる、すなわち考えることなので、「商鑑」とは商売を考えるという意味です。三木 久雄さんが「鏡」に映して歴史を考えるという趣旨で掲載しています。

第37話 士農工商

第37話 士農工商

1281-01.jpg 格差とか差別ってイヤですよね。その昔は商売人というだけで馬鹿にされていたのですって。
 
 商業は人類の歴史の歩みとともにありました。しかし残念ながら商業が社会的に認知されるようになったのは決して古い話ではありません。どちらかと言うと社会悪のように思われてきました。江戸時代の「士農工商」の身分秩序が商業を最下等に位置づけていたことは当時にあって極めて当然だったのです。弥生時代以来、水稲耕作を中心とする定住型農耕社会であった日本は、明治維新に至るまで、農業を基本とする農本主義だったのです。
 奈良時代に、国家的事業として編纂された「古事記」、「風土記」に明らかに示されていることは、日本という国が、神話の時代から定住型水稲耕作社会であり、現代の日本も、日本人も、定住型水稲耕作社会の遺伝子(DNA)をシッカリ受け継いでいるという事実です。歴史とはそういうものです。血肉化しているので、下手をすると本人自身に自覚がなくなるのです。
 今でこそお百姓さんは少なくなりましたが、ついこの間まで日本中に沢山いらっしゃいましたし、日本人の圧倒的多数のご先祖様はお百姓さんなのです。全国津々浦々に田んぼが広がって、「田」の付く地名が沢山あります。神戸市長田区の「長田」の地名の由来は「長い田んぼ」だそうで、家内の実家は京都府乙訓郡鏡田にありました。
三木 久雄
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