神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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「商鑑」とは造語です。「あきないかがみ」と読みます。「商(あきない)」とは商売で、「鑑(かがみ)」とは鑑(かんが)みる、すなわち考えることなので、「商鑑」とは商売を考えるという意味です。三木 久雄さんが「鏡」に映して歴史を考えるという趣旨で掲載しています。

第45話 流通革命

第45話 流通革命

1334.jpg 商売人も買い物をするときは消費者ですから、消費者が今どこで買い物をするのかを考えてみましょう。
 人類を万物の霊長とならしめたのは地球上のあらゆる生物のなかで人類だけが衣食住の「生産」を始めることが出来たからです。ひとたび「生産」を可能にした人類はさらに生産量、生産地を拡大し続けました。その基礎は生産技術の進化にありますが「流通」の果たした役割も極めて多大なものがあります。「生産」の拡大によってもたらされた社会の進歩は「流通」のさらなる進化をもたらしました。
 近代社会に至って第一次流通革命が起きました。百貨店の誕生です。百貨店はそれまでの小さな店舗のなかでの商売とは桁違いの大店舗での多品種商品(百貨)の販売です。規模の大きさが信用の大きさにもなってお客様に高い満足を与えられたのです。第二次流通革命はスーパーの登場です。大量仕入れ、大量販売による薄利多売によってかつてない廉価販売を展開し価格破壊を起こしました。第三次流通革命はコンビニの出現。24時間営業でアッチにもコッチにもできて至極便利です。そして目下加速度的に進行する第四次流通革命、インターネット販売の出現です。お客様が店舗に足を運ばないで居ながらにして好きな買い物が可能になったのです。
 商店街の衰退が顕著になったのは商売の形態が激変し、旧態然とした商売は新たな販売方法にどんどん浸食されているからに他なりません。従来からの小売業は存亡の危機に瀕していると言って過言ではないのです。
三木 久雄
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