神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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MOTOMACHI MAGAZINE MOTOMACHI MAGAZINE 元町マガジン

この企画は、かつての西国街道が「元町通」(明治7年)となり、商店街となった大正末期・昭和初期から、アーケードが完成する昭和28年までの「元町通」を紹介するコーナーです。

第28話 西洋ランプ

第28話 西洋ランプ

ランプの明かりは明治の光。明治時代には「西洋小間物店」と呼ばれる店で輸入西洋ランプが販売されていました。そもそもは明治初頭に長崎から神戸にやってきた華僑商人が持ち込んだ石油ランプはやがて普及期を迎え、元町通には今の一番街に「荘村ランプ店」、3丁目に「大野ガラス店」6丁目に「大西ガラス店」などのランプ店や火屋(ほや)を売る店があり、繁盛していました。元町通の商店の店先を照らした大きな「軒燈(のきとう)」もまたその実は石油ランプで、夕方ともなると点燈屋さんの点燈夫が脚立を持って各店を回り、長くて暗い当時の夜の街を照らし出しました。といっても未だ夕刻には狸やキツネが元町通を徘徊する時代の話ですので、やがてガス燈が出現すると主役の座を譲ることとなりました。
安井裕二郎
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