神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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MOTOMACHI MAGAZINE MOTOMACHI MAGAZINE 元町マガジン

この企画は、かつての西国街道が「元町通」(明治7年)となり、商店街となった大正末期・昭和初期から、アーケードが完成する昭和28年までの「元町通」を紹介するコーナーです。

第29話 ガス燈と瓦斯館

第29話 ガス燈と瓦斯館

大正時代の明かりはガスの光です。ここで「ガス」といっても居留地で見られたガス街灯ではなく、元町通の大正の夜空を照らしたのは提灯あんこう型の丸いガス燈です。そもそも元町西手の相生町に「神戸瓦斯」が設立されたのが明治30年(1897)で、長い離陸期間を経て元町通4丁目(山側)にガス普及のためのガス器具陳列所「瓦斯館」が開設されたのは明治44年(1911)のことでした。いよいよガスが普及期を迎えたのは直後の大正時代で、夜でも商品をあかあかと照らすガス燈が元町通の商店の店先を照らしだしました。「瓦斯館」ではガス焼煎餅が人気となり、また、ガス器具で調理する種々の料理などが登場し、元町通で食べ物屋が従来以上に存在感を増したのはそんな大正時代でした。
安井裕二郎
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