神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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丸太や(1番街) 三木 久雄さんによる、「商鑑(あきないかがみ)全48話」に引き続きの連載です。「商道(あきないみち)」という言葉は、三木さんによる造語で、「商人道」という意味合いも、「商道徳」という意味合いもありますが、商売の方法、如何に商売するのか、という意味合いが込められています。

第3話 シャッター街

第3話 シャッター街

 どこのどなたが名付けたかは存じ上げませんが、「シャッター街」とは、イト面妖な。

シャッター街

akinai_michi_03.jpg 残念ながら全国どこの商店街も、「シャッター街」というコトバがいみじくも象徴するように、衰退しつつあります。シャッターが閉まったままの空店舗が増えるという状況が、商店街の衰退を如実に物語っているのです。なぜシャッターが閉まったままの空き店舗が増えるのか。そもそも商店街に最初から在った店舗が、理由は色々でしょうが、営業を続けられなくなった。代わりに新しい店舗が入れば、一旦閉まったシャッターがもう一度開くのでしょうが、それっきり閉まったままの場合もあれば、もう一度開いてもまた閉まる場合もあって、シャッターが閉まったままの店舗がどんどん増え続けて「シャッター街」になってしまったのです。
 商店がなぜ営業を続けられなくなるのか。理由は色々でしょうが、やはり後継者がいない、利益が出ないというのが最も大きな理由でしょう。後継者がいないというのも深刻ですが、利益が出ないというのはもっと深刻です。なぜなら営業を続けたいのに続けられないからです。利益が出ないから仕方なく営業を止めた商店に限らず、今、商店街に店舗を構える商店は、大なり小なり、利益が出ないという深刻な状況に直面しているのです。
 「シャッター街」というコトバにいみじくも表現されている商店街の衰退の原因は、商店街に店舗を構える商店が、営業によって利益を生み出せない状況に陥っているからに他なりません。平たく言うと、「売れない」からです。個々の商店が「売れない」から、商店街が衰退するのです。衰退の原因は、ハッキリしている。であるなら、商店街を活性化するためには、個々の商店が「売れる」ようにならねばならない。問題の所在は、実にハッキリしているのです。
三木 久雄
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