神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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実は元町商店街は、多くの女性パワーで支えられています。そんな彼女たちにスポットライトを当てるのが「元町レディース」で、今回、4丁目「元町映画館」の女支配人・林未来さんにご登場いただき、持ち前の明るさで、地域に開かれた映画館を目指し日々奮闘する姿をご紹介します。
今月は、4丁目「元町映画館」林 未来さんをインタビューしました。

4丁目「元町映画館」林 未来さん

4丁目「元町映画館」林 未来さん

元町映画館との関わりは。

「もともと映写技師でしたが、事情があって映画から離れ、一時期別の仕事をしておりました。むろん映画好きですから、地元のカフェやギャラリーで、自主上映会を頻繁に開催しているときに、たまたま読んだ新聞記事で、神戸映画サークルのメンバーが、元町で映画館設立に向けて準備していることを知り、早速コンタクトを取りました。『何でもいいから手伝わせて』と。私自身、設立段階から関わるのは初めてで無我夢中。映写をやっていたことを話すと『ぜひ一緒にやりましょう』と誘われ、即座に仕事を辞めメンバーに加わりました」

映画館設立から、6年が経過しましたが。

「お客様の増加に伴い、スタッフも充実し、いろいろなことができるようになってきました。外部でのイベントなどがその代表で、より多くの人に元町映画館の存在をPRする絶好の機会となっています。業界内でも認知度が高まり、ぜひ上映してほしいという配給会社のオファーが多く寄せられるようになると同時に、制作側からも『元町、頑張っているね』という評価を頂くようになり、嬉しい限りです」

林さん自身が、支配人にもなられた。

「丸3年です。ちょうどフイルムからデジタルへの切替えの時期で、機材の入れ替えなどそれなりの投資もいりますから、閉館に追い込まれるミニシアターが多い時期でした。当館も運営体制を刷新する中で私が支配人になり、映写の仕事は他のスタッフにまかせました」

元町映画館は、愉しい企画が目白押しですよね。発案者ですか。

「ゲストを呼んでトーク会などを頻繁に開催していた神戸映画サークルに習い、当館でもオープン当初から、運営スタッフで知恵を出し合ってきました、なかなか手が回らずジレンマに陥っていました。でもボランティアを含め、徐々に企画・宣伝好きな若い人が集まってきてチームを編成し、そこでいろいろな企画を立案し、映画プラスαの世界が打ち出せるようになりました」

観客動員のプラスになっていますよね。

「ミニシアター自体が斜陽産業ですし、そもそもメジャーな作品はほとんど上映しないため、なかなかお客様が来て下さらない。結果、配給会社も良い作品が作れなくなる悪循環は絶対避けたいのです。いくら良い映画でも、観客動員となると話は別で、お客様にその映画に関して、少しでも興味を持って頂き、映画館に足を運んで頂ければと願っています」

トークイベントなどに参加すると、確かにその映画がよくわかりますよね。

「その映画の背景を知ると理解がより深まり、面白くなってきます。少しでも、おもしろかった、良い映画だったという気持ちを持って頂ければ、われわれも本望です」

話は変わって、ミニシアターの女性支配人って、一般的に多いものなのですか。

「元来男性に映画好きが多いため、そんなに多くはありませんが、最近増えつつあります」

偏見かもしれませんが、ミニシアターイコールオタク的雰囲気も漂いますが。

「相対的に女性が増えるとオタクは減る。コミュニケーション上手な人が多いからでしょうか。イベントなどソフト部分が得意なのでしょう」

林さんが代表ですね。結果、集客増や映画業界内の評価向上につながっているのではないでしょうか。これからどんなことがやりたいですか。

「今や、商店街の中にある映画館は珍しい存在で、それだけにイベント開催などで商店街と連携を深め、地域に開かれた映画館でありたいと願っています」(2016.11)

次回の老舗歴史探訪は6丁目の亀井堂総本店の松井隆昌さんです。

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