神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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元町の商人(あきんど)をじゅずつなぎ方式で知人の商人を紹介しています。

6丁目「solmu」 田村 静香さん

6丁目「solmu」 田村 静香さん

6丁目の「solmu」は、地元・兵庫の地場産業である「播州織り」のストールを中心に、その雰囲気とマッチする、若手クリエーターによるナチュラルな雰囲気のハンドメイドの小物が揃うセレクトショップだ。誕生して1年を過ぎたばかりだが、オーナーの「田村静香」さんは20代の若さで、永い歴史を持つ播州織りに魅了され、魅力を伝えることで活性化につなげたいという志を持ち、「アートの町・元町6丁目」で欠かせない存在になろうとしている。

まず「solmu」の意味から教えて下さい。

「フィンランド語で"結び目"の意味で、播州織りとお客様をつなぐ、結び目のような存在になりたいと願ってつけました。それでお店は、播州織りを中心に、作り手のこだわりや思いのこもった品々を、日常生活の中で大切に使ってもらいたいと、日用雑貨中心に品揃えしています。」

商売を始めたきっかけは。

「一昨年から昨年にかけて神戸市が実施した、求職中の若者を対象にした緊急雇用創出事業「チャレンジショップ」制度を利用し、3人でこの店をオープンしました。期間は終了しましたが、せっかく皆で店作りから一つ一つやってきたのだから、このまま終わるのではもったいないと独立し、再スタートを切ったのが昨年の6月22日です。」

なぜ播州織り?

「3人のうちの一人が、播州織りのデザイナーだったことがきっかけで、その優しい色合いと手触りにすっかり魅了されました。今でも彼の作ったストールを置いています。」

歴史ある織物と聞きますが。

「220年の歴史を持っています。優れたデザイン性と品質で、全盛期には、世界的に活躍する有名デザイナーの多くが使っていましたが、だんだん廃れていきました。最近、若手デザイナーの出現で再度盛り上がり、その良さが見直されています。でも、海外の生地に押されて、衰退方向にあることは間違いなく、そんな播州織りを活性化したいという思いから、この店を立ち上げました。工場の方との多くの出会いもあり、皆さん温かくてエネルギッシュで良い方ばかりで、播州織りの良さが伝えられるよう、私なりに頑張りたいと強く願うようになりました。」

播州織りの魅力の詰まった商品が揃っていますね。

「当店のストールは、コットンの柔らかく気持ちが良い手触りと、先染めの淡い優しい色合いが特徴です。多くの人に播州織りの良さを知って頂きたく、若い人のファッションにも合うようなデザインを揃えています。ほかに、播州織りの生地を使ったカバンやポーチもあります。」

もともとかなりの雑貨好き?

「その通りです。大量生産品ではなく、作家さんが一つ一つコツコツ手作りした、優しく温かい、ナチュラルな雰囲気のものが好きです。イヤリングやピアス、指輪などのアクセサリー類から、Iphoneや腕時計のカバー、帽子、スニーカーなど、幅広いジャンルの商品が少しずつ増えてきて、今ではブランド数も相当増えてきました。」

見ていて本当に楽しいですね。

「買いやすい商品が多いので、小物類は10代から20代の若い人が中心ですが、播州織りは30代から70代までと大人の方で、しかも幅広い年齢層の方が購入して下さいます。」

商売していて一番嬉しいことは。

「最近、リピーターのお客様が増えてきたことが一番嬉しいですね。ネットでもぼつぼつ売れるようになりましたが、最初に売れた時は嬉しくて、嬉しくて、皆に報告しましたよ。最近、ツイッターやフェイスブックなどを見たと言って、遠方からのお客様も増えました。観光などで来られて寄って下さるのですが、これもまた嬉しい限りです。」

生地も置いていますね。手作りされるお客様も多いのですか。

「そうです。もともと播州織りは、シャツの生地が中心だったのです。パリッとした独特の手触りに惹かれて手作りをする方が購入して下さいます。」

話は変わって、田村さんにとって、元町らしさとはなにですか。

「特に西元町は、時間がゆったり流れている感じです。私は東灘区住民で、大学を卒業してフリーターをしていた時に、チャレンジショップの事業に出会い、応募しました。このお店をするまでは、ショッピングや食事に来ると言っても、三ノ宮か元町1・2丁目までで、西元町にはあまり縁がなかったのですが、今では大好きな町になりました。」

6丁目は最近、アートの町としても有名ですが。

「とても嬉しいのですが、まだ常設店舗が少ないのが残念ですね。でも年に2度、神戸を中心に活動しているクリエーター達による展示・販売イベント、「神戸クラフツアーケード」が開かれ、そこで多くの作家さんと出会いました。」

田村さんの今後の夢は。

「とにかく、solmuにしか売っていない、オリジナル商品を増やしていきたいですね。今、作家さんにお願いしています。」(2014.8)

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