神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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元町の商人(あきんど)をじゅずつなぎ方式で知人の商人を紹介しています。

一番街「ウエディングサロン イノウエ」代表取締役社長 井上 芳昌さん

一番街「ウエディングサロン イノウエ」代表取締役社長 井上 芳昌さん

結婚する女性にとって、最も大切なのが、花嫁衣装選びだ。1番街の「ウエディングサロンイノウエ」代表取締役社長の「井上芳昌」さんは、日々「世界一幸せな花嫁・花婿さんになっていただきたい」と願い、一生思い出となる一枚を提供し続けている。

まずお店の歴史からお願いします。

「40年以上この商売を営んできましたが、目下当店のほか、神戸北野や生田神社会館、大阪駅前にも出店しています。この元町本店はちょうど、阪神淡路大震災の年の6月にオープンし、今年で20年になります。当時トレンドとなっていたのがレストランウエディングで、その頃の結婚式場内の衣装室では不便であるため、足の便が良くてお洒落な街・元町にお店を開設したくて、震災の1年以上前から物件を探していました。以前からこのビルの前を通るたび、人目を引く美しい外観のお洒落なビルと思っていましたが、震災後に空き室が出ることを知り、早速申し込出ました。でも他にも多数の申し込みがあり、しかも大手さんも多いことを知り、あきらめかけていましたが、予想に反しオーナーさんが、当社を選んで下さったのです」

それはなぜですか?

「不思議に思ってたずねると、ウエディングドレスが並ぶことでビル自体が華やぐし、第一幸せな人が入って来て、さらに幸せになって出て行く。そんなビルは間違いなく幸せになれると確信し、決めて下さったようです。この商売の良いところで、大阪駅前第一生命ビルにも出店していますが、一等地で相当競争が激しかったのですが、同じ理由で出店することができました」

良かったですね。この間、お商売はどのように変化しましたか?

「最近こそ、ウエディング雑誌や結婚式場で、ウエディングサロン イノウエの名前を知る人は多くなりましたが、もともとは井上貸衣装店として営業しておりますし、お洒落でハイカラな街・元町に店を構えたことで、ドレスショップへと転身したのです。その後、ほとんどのホテルとお取引ができるようになり、著名なスポーツ選手など有名人の衣装も多数手がけましたが、すべて元町商店街とのご縁が、後々につながったのです。私、個人的にも元町は大好きな街ですので、いつも微力ながらも元町にご恩返しができたらと願っています」

品揃えに関しては?

「1階は桂由美ブランドドレスのフロアで、2階はイタリアやアメリカからの一流インポートドレス、3階はオリジナルブランドのドレスや和装、新郎のタキシードなど、フロア別に様々なドレスを用意しております。特に、桂由美さんが手がける「Yumi Katsura」オートクチュールコレクションの扱いは神戸で唯一ですし、開店当初珍しかったインポートドレスもヨーロッパまで買い付け、全国に先駆け取り入れました。今では、ニューヨークやミラノを中心に世界中のプレミアムドレスが揃う充実ぶりです。元町のキャッチフレーズである"舶来""ハイカラ""エレガンス"に沿ったものです」

ファッションイベントにも積極的に参加されていると。

「神戸コレクションPLUSに毎年参加し、『印象に残ったステージ』というアンケートで、一位となるなど実績を挙げています。ファッションショーのランウエイを歩くモデルさんの光り輝く姿と同様、バージンロードで花嫁さんに輝いて頂きたいと願ってのことです」

すばらしいですね。

「とにかく、当店が提供する衣装を着ることで、世界一幸せな花嫁さんになって頂きたい。そのためには品揃えだけでなく、研修を通じて育成したベテランスタッフによる、お客様のご要望にきめ細かく応えた接客対応も好評を頂いています。こうした企業精神の現れが、花嫁・花婿を象り、コーポレートメッセージでもある『MAKE HAPPINESS』と記した社章を、社員全員が胸に付けると同時に、私自身、昨年6月から常に蝶ネクタイを締め、今では男性社員全員に義務づけています。もっと言えば、蝶ネクタイの輪を元町商店街全体にも広げようと、目下仲間を募っているところです。元町の男性は皆スタイリッシュで、お客様に対するおもてなしの心を忘れないことの意思表示でもあり、近い将来マスコミを集め大々的にリリースしようと目論んでいます(笑)」

井上さんにとっての元町らしさとは、ここにあるのですね。ところで、少子化の中で若い人の数が減少する一方、結婚しない人も増えていますが。

「それもありますが、業界の最大課題は。まず結婚する人に式を挙げて頂くことです。ウエディングドレスは、着る人だけでなく、それを観る人にも幸せになれると確信し、とにかくよりたくさんの方にドレスを見て頂こうと、ショーウインドーを華やかに演出することも常に心がけています」

私自身、お店の前を通るたび楽しみに拝見しております。

(2015.5)

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