神戸元町商店街 KOBE MOTOMACHI SHOPPING STREET

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元町の商人(あきんど)をじゅずつなぎ方式で知人の商人を紹介しています。

3丁目「アルムワール」店長 木谷 めぐみさん

3丁目「アルムワール」店長 木谷 めぐみさん

3丁目の婦人服のセレクトショップ「armoire(アルムワール)」の店長「木谷めぐみ」さんは、「ファッションは、その人の生き方」と捉え、元町商店街を訪れる人に、お洒落だけではない楽しさを提供している。

まずお店の紹介からお願いします。

「お洒落好きな人なら、洋服ダンスを開けた時のウキウキした気持ちって、わかっていただけると思うけど、お店そのものがそんな存在でありたいと願って、オープンしました。だから、店名もズバリ、フランス語で"洋服ダンス"の意味の"armoire(アルムワール)"です」

楽しそうですね。扱う洋服のコンセプトは?

「仕事に、遊びに、大人の女性が毎日の生活の中でお洒落心を満足させ、自分らしさを表現する。肩肘張らずに袖が通せるカジュアルファッション中心ですが、シンプルな中にも他にはない要素を取り入れた、個性のある服が多いです。背景に私自身が、ファッションとはその人の生き方であり、人生だと感じていることもあります」

確かに自分らしくない洋服を着ていると、そわそわと落ち着かなくて居心地が悪いものです。木谷さんとファッションの関わりは?

「子供の頃からファッションが大好きで、学校を出て、大手のアパレルメーカーで働いていましたが、組織の中で自分らしさを失い、ジレンマに陥っていたところに、当店を経営するエスエー企画の会長と社長に出逢いました。二人とも信頼して任せてくれ『好きなようにやっていいけど、きちんと結果を出しなさい』という考え方の方たちで、責任重大だけど仕事がおもしろくて、自分自身を発揮できるようになりました。運命的な出逢いと思っています」

仕入れも全て任されている。

「そうです。難しいけれど楽しくて一番好きな仕事です。特にメーカー選びが鍵を握り、実際足を運んでみるとお目当てのブランドが期待はずれだったり、マークしていないところがすばらしかったりと意外性があり、足で情報を集めるしかありません。悩んだら社長に同行してもらう。この道30年間の場数を踏んでいて、縫製の経験もあるので、私にとってとても頼りになる存在なのです」

良いですね。一番大切なことは何だと思いますか。

「仕入れだけでなく、接客や販売も同じですが、感性を磨くことに尽きると思っています。トレンドを掴み、人間を知る。経験を積むしかないのでしょうか。会長や社長からは『良いものを見る目を養うため、何でも着てみなさい』、そして『仕事が終わってもまっすぐ帰るな』とも言われています(笑)」

ユニークな方たちですね。確かに、大人の遊びは、人間を洗練しますよね。

「その点、元町は恵まれています。食事やお酒を楽しむにしても、商店街やその近辺に落ち着いた雰囲気の大人の店がたくさんありますから。お洒落に関しても歴史があり、当店も洗練されたお客様が多い」

だからこそ、大人のファッションを提供する?

「大げさかもしれませんが、お洒落に関して人は皆対等と思っています。似合う、似合わないは年齢ではないし、既婚・未婚、子供がいるとかいないとか、いわゆる女の肩書きとも無縁です。その人の感性で、着たいものを自分流に着るのが本来のお洒落ではないでしょうか。もっと言えば、着る人によって服の表情が変わる。だから、服はもとよりお客様に対しても、思い込みだけの判断は禁物です。時々ご夫婦で来られるお客様もあって、お二人で楽しそうに洋服を選ばれる姿は、見ていてほほえましい限りですが、男性がスマートな方なので、うちのパンツを履いて下さっています。サイズさえ合えば、性別も関係ないのかもしれません」

大人の感性に響くファッションということでしょうか。

「私以外のスタッフは50代と60代で、人生経験豊かでお洒落にも年季が入った人たちということもあり、お客様の年齢層は高めです。そこで日々感じることですが、今や年齢を重ねた方たちの方が『あれも着たい、これも着たい』と、お洒落に貪欲で好奇心旺盛のような気がしています」

価格帯はどう影響する?

「ぱっと入って、高めのお洋服が多いと感じられるお客様もありますが、リーズナブルなものもたくさんあります。とにかくお洒落好きなお客様が多いため、価格に関係なくこちらが『お似合いになるだろうな』とか『お好きだろうな』と、ピンと来る服をおすすめすると、反応して下さるケースが多い。そのためには、先ほど言ったように感性を磨かなくてはなりません。結果お客様に、お洒落の楽しさや面白さを感じて頂けたら、本望です」

今後の夢は?

「私自身、音楽が好きなので、ジャズなどのライブを開催し、当店だけでなく商店街活性化にも一役買えたらと願っています。まずは、多くの人が集まる『元町夜市』に参加したい」

ありがとうございました。

(2015.4)

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