可愛らしくどこか懐かしい雰囲気で、わくわくしますね。

ヨーロピアンテイストのナチュラルで、着心地の良い洋服が揃うファミリーショップです。オープンして４年になりますが、当初は子供服専門店でした。でも、買い物に来られるお母様やおばあちゃまから、自分も同じテイストのものを着たいという声が多かったので、婦人物も揃えるようになりました。ベビーはオーガニックコットン中心に、大人物は小さな子供さんがいても大丈夫なように、着やすさや着心地の良さを重視してセレクトしています。それで今では、女子高生・女子大生とそのお母様というふうに、年齢層が拡大しています。少子化で子供服マーケットは確実に小さくなっているだけに、喜ばしい限りです。

Q.仕入れはどのように？

子供服メーカーって、関西に多いのですが、実は当店は、関東のメーカー中心で、神戸、いや大阪や京都でもほとんど見かけないブランドが大半を占めています。店の個性というか、感性を重視しているうちに結果的にそうなりました。仕入れは直接足を運んで自分の目で確かめることを心がけており、定休日前の火曜日の夜に出発し、水曜日の夜に帰るハードスケジュールで動いています。

Q.ところで、なぜ元町商店街でご商売を?

百貨店やショッピングモールも良いのですが、商店街の方がいろいろな方が前を通って、お店に入っていただけるのではないかと思ったことが第一点。小さい子供さんを連れて来られるお客様が大半ですから、雨風がしのげるアーケードがあるというのが第２点。それと以前、新神戸でお店を任されたことがありますが、根強い神戸ファンって、私どもが想像するより多いことを感じました。そこで命名する際、「Ｖｅｎｔ」はフランス語で『風』、『Ｍｅｒ』は『海』で、まさに元町の優しい風に吹かれながら、ショッピングをしてほしいという願いを込めました。

お店の雰囲気にぴったりですね。

話は戻りますが、当店のお客様は神戸以外にも、大阪、京都、さらに愛知や四国、九州などからも来られ、しかも意外に遠方の方の方が常連客になっていただけるケースが多いのです。ネットで探し当店のホームページを見て来店されますが、元町が大好きという方が多いのに正直驚いています。

Q.そこが、藤原さんにとっての元町らしさ、なのですね。

そうですね。少なくとも元町で商売しているわれわれが想像するより多いと思います。地域密着も大切ですが、もっと遠方に住む神戸ファンのお客様のことも着眼して商売すると、お店だけでなく商店街全体の活性化にもつながるのではないでしょうか。当店で扱う商品は関東のブランドが大半を占めていますが、意外にお客様から神戸らしい店と言われ、嫌な気持ちがしないというか、正直嬉しいです。

Q.藤原さんの今後の夢は？

お客様からの要望が多い、ジュニア用、そして男性用も扱いたいですね。お父さんも含め、家族で同じテイストの服を着る。まさに、ファミリーショップとして、元町商店街で商売する真価が問われる。そこに挑戦したいと考えています。(2015.9)