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「商鑑」とは造語です。「あきないかがみ」と読みます。「商(あきない)」とは商売で、「鑑(かがみ)」とは鑑(かんが)みる、すなわち考えることなので、「商鑑」とは商売を考えるという意味です。三木 久雄さんが「鏡」に映して歴史を考えるという趣旨で掲載しています。

第2話 なぜ売れないのか

第2話 なぜ売れないのか

1070-01.gif 「商鑑」とは私の造語です。「あきないかがみ」と読みます。「商(あきない)」とは商売で、「鑑(かがみ)」とは鑑(かんが)みる、すなわち考えることなので、「商鑑」とは商売を考えるという意味です。平安時代から鎌倉時代にかけて「大鏡」「今鏡」「水鏡」「増鏡」という歴史書があります。「鏡」に映して歴史を考えるという趣旨で、私が書こうとする「商鑑」も、商売を歴史的に考える試みです。

 商売を歴史的に考察する、と大上段に振りかざしても、所詮、呉服屋の素人談義ですから、高々知れたものですが、多少、歴史関係の本を読むのが好きなだけで、身の程も知らず「商鑑」を書き出しました。ただ、呉服屋という商売を40年近くやってきた分、商売については専門家(プロ)を自称、自認しています。ですから、商売については、他の職業の方よりは、経験、知識は豊富です。これから書こうとすることは、商売人としての実体験に基づいて、商売の歴史を振り返りながら、商売とは何かを私なりに答えを出そうとするものです。
 商売については、なぜ売れないのか、という難問のカタチで考え続けてきました。商売人は、売れなければ食べていけないのです。売れるか売れないかは、まさに死活問題なのです。ところが、モノを売ることは、そう簡単なことではありません。まず売るモノを用意しなければなりません。正確に言うと、売れるモノを仕入れなければなりません。そのためには元手がいります。さらに売る場所が必要です。販売スペースもまた資金がいります。モノを売るためには何よりお金が無ければならないのです。
 売るモノがある、売る場所がある。しかしそれだけでは商売になりません。買ってくださるお客さんがいてくださらなければ商売にならないのです。実はこれが難問中の難問なのです。現在、元町商店街で商売をされておられる店舗は、売るモノをお持ちです、売る場所もお持ちです。なのに売れないとお困りなのは、買ってくださるお客さんがいらっしゃらないからです。この難問の中に、商売とは何か、の本質がある。商売とは、売り手と買い手との関係の上に成立する、という。
三木 久雄
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