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2001年4月から12月に、毎日新聞に掲載紹介された元町周辺の歴史や出来事を紹介しています。

音楽は聴く人のために

音楽は聴く人のために

tenbyo-25.png  リクエストはありますか。え、V6とモームス?......それはヘアトニックですか」
 神戸*月堂ホールで11日にあった金関環さんのバイオリンコンサート。 曲の合い間に軽妙なトークが繰り広げられ、観客はどっとわいた。
 金関さんはジュリアード音楽院修士課程修了、同音楽院でJ・フックス教授の助手を務めた本格派だが、 「音楽は聴く人のためにありますから」と、さらりと話す。
 ニューヨークに住んでいた時に阪神大震災が起きた。奈良出身でもあり、 神戸には友人・知人が多い。「何かしたい」と95年3月に一時帰国、避難所や街角で演奏を始めた。 「がれきの片付けでもしたほうがいいのでは」と迷いならのスタートだったが、 被災者らは金関さんの周囲に集まり、目を閉じ、頭を深く垂れて聴き入った。 「みんな本当に音楽が必要なんだ、とこっちが泣けてきた」と金関さん。 音楽観も変わった。
 ニューヨークから神戸に移り住んで3年目。 元町を音楽で満たすイベント「元町ミュージックウィーク」 (15~30日)には当初から参加している。
 21日午後6時半、中央区下山手通4の県公館で、 弦楽アンサンブル「華麗なる四季の宴 金関環とラ・ストラーダ」を開く。 前売り3000円、当日3500円。申し込み、 問い合わせは県芸術文化協会(078-321-2002)へ。
◆元町点描25回目 2001年9月13日
毎日新聞掲載記事の転載
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