2001年4月から12月に、毎日新聞に掲載紹介された元町周辺の歴史や出来事を紹介しています。
もてなしのお茶 どうぞ ―11/3・4日に開催―
秋の一日、「ちょっと街へ出ようか」と、ショーウインドーを見て歩くのは楽しいもの。
思わず長距離を歩き、軽い疲れを感じることもあるだろう。
神戸市中央区の神戸元町1番街では今週末の3、4日、そんな買い物客らのために「秋のお茶会」(無料)を開く。
大きなかさの下に赤い毛せんを敷いた床几を並べ、誰でも気軽に一休みできる。
茶会は約20年前に始まった。毎年2回、春と秋に開いている。
発案したのは元町一番街商店街振興組合事務局の高山恵巳さん。
「たくさんいらっしゃるお客様のために、お茶を飲んで休憩していただける場所を」と手作りのもてなしを続けている。
商店街が取り組むのは全国的にも珍しいと言い、特に宣伝していないのに毎年盛況。
ふるまう茶は1日7000杯にもなる。
「手作りのため7000杯が限界なんです」と高山さん。
和服で抹茶をたてたこともあったが、とても対応しきれなかった。
それでも「できる限りのおもてなしを」と、茶葉は熱湯でせんじる玉露を取り寄せ、1日10㌔とふんだんに使用。
商店街のレシートがある客には菓子もふるまう。
3日は茶のほかに生花の即売会もある。高山さんは「皆さんに喜んで頂けるのが一番うれしい」と話している。
◆元町点描30回目 2001年11月1日
毎日新聞掲載記事の転載