2001年4月から12月に、毎日新聞に掲載紹介された元町周辺の歴史や出来事を紹介しています。
バリアフリーの街に(最終回)
歳末商戦でにぎわう神戸元町商店街。
クリスャXリースや電飾、BGMなど、歩くだけでも楽しくなるような趣向を各店が凝らす。
商店街連合会長の奈良山喬一さんに、商店街のこれからについて聞いた。
商店街は地域と結びつかなければなりません。
これから重要なのはバリアフリーです。お年寄りや障害者の方が街歩きを楽しめるような、
安全で楽しい街づくりに取り組んでいます。
自転車通行禁止の呼びかけもその一環。バリアは段差だけではないのです。
各店に目を向けると、経営は非常に厳しい状況です。
阪神大震災で受けたダメージは今も重しとしてのしかかっています。
震災以降、店が3割は入れ替わりました。
ただ、古くから続く店の廃業は残念ですが、
新しい店の開業は街の活性化のチャンスです。組合としては新しい店に対し、
開港以来の130年近い歴史をふまえた「元町らしさ」を打ち出してくれるように依頼しています。
全国チェーンの支店でも快く受けてくれますよ。
今年は新知事と新市長が誕生しました。
県と市は新しい考えで事業に取り組んでいくでしょう。
行政の変化を一つのきっかけに、
商店街もハード・ソフトの両面で新しくなっていきたいと思っています。
◆元町点描36回目 2001年12月22日
毎日新聞掲載記事の転載