2001年4月から12月に、毎日新聞に掲載紹介された元町周辺の歴史や出来事を紹介しています。
古くて新しい『誓文払い』-「あすから2日間、威勢良く」-
10、11日に神戸元町1番街で開かれる「誓文払い」は、古くて新しいバーゲンセール。
明治時代に始まり、太平洋戦争で途絶えていたのを、同商店街が4年前に復活させた。
店の前に紅白の幕を張ったワゴン50台を並べ、青い法被を着た店員らが威勢良く
「お買い得ですよ!」と掛け声をかけるようすは往年さながら。
買い物客らも掘り出し物を見つけようと大変なにぎわいだ。
復活に取り組んだのは同商店街振興組合の杉本晃一事業部長。
元町の歴史を調べていて誓文払いを知ったと言い、
「元町のエスプリを表現できるバーゲンになるのでは」と面白さを感じ、他店に協力を呼びかけた。
特売品はセーターやかさ、チョコレート、果物などいろいろだが、「古くて新しい」商品があるのが特長。
酒販店を営む杉本さんもキセルやろうマッチなどユニークな商品を売り出す。
誓文払いでしか売らないという葉巻が入っていた木箱が人気で、大阪から買いに来る客もあるという。
正午~午後6時。
杉本事業部長は「実演販売もあります。
ぜひ掘り出し物を見つけて下さい」と話している。
◆元町点描31回目 2001年11月9日
毎日新聞掲載記事の転載