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夢街道
雑居地、その家賃
元町、という地名が登場するのは明治七年の五月である。以来、町名の根拠は、はじめにできたまち、もとのまちということになっている。
雑居地、その家賃
2005/06/01
夢街道
政府は三村を含めた地域に、外国人の居住の許可したものの、すべて民間まかせである。
住まいになりそうな家屋があれば、外国人が借り手としてあらわれた。土地ものと離れて住めるところが物色される。
大きな建物でも、外国人が手を出せない、というより借りることができないのは、大名が宿に利用することを建前とした庄屋である。
寺院がある。これはあり姿のまま、利用する。広い敷地をもつ寺院でも、外国風の建物を墓地に隣接したところに建てることははばかられる。風雨をしのぐ住まいにはなっても、不便を覚悟しなければならない。
外国人、なかでも商人たちにもっともめをつけられたのは酒造場であり、倉庫だ。そのころ、酒造は、灘から東の方の生産力が高く、三村の酒造は下降線をたどっている。使われていない酒造場もあり、空き家になった倉庫もある。そんな建物は、外国人にとって格好の住まいである。家主の同意をとりつければ、改造ができる。場合によっては、暮らしにあわせて建て替えもできる。「ほとんどの商人たちは、適当な住居がたつまで大小さまざまな寺院を借りていた。わずかな外国人だけが、あきれるほどの高い家賃で日本の屋敷や倉庫をかりることができた」のである。
外国商人のなかには、あらかじめ住宅事情を調べ開港になる六週間もまえに使用人を出張させて、住まいの手当をさせる者がいた。木と泥で造られた年代物で、ひろいだけが取り柄の家ながら月約四十五円で家主と契約をすませたという。整備中の居留地に近い場所と想像できるが、貸主の素性も場所もはっきりしない。
貸すことにはためらいがあった。外国人が住める場所とはきいていない。さしあたって家賃収入を必要とする事情にはない。身近かなところに外国人が住むことで、村民に迷惑をかけないか。
それでも借りるためにやってきた外国商人の手代は、ひきさがらない。熱心さに負けて、言い値のまま貸すことにしたのは、外国人が住めない場所だから、商品の置き場に利用するにすぎない、こんな理解で自分を納得させた。
貸すと話はきまったが、契約書を取り交わしたのか、現代でいう手付金や前家賃を支払ったのか、支払わなかったのか、それもわからない。
開港後、その同じ家を、三百円で借りたいという別の外国人が現れた。
借りにきたことからみると、四十五円で貸した商人は、その家を利用しないままであった。家賃が切れたか、未入金であったか、権利の放棄とみた。貸主は、三百円で、その外国人に貸したのである。
「何度かやり取りを繰り返したあげく開港後の契約が優先することになった。もっと高値がつけられることに気づくやいなや、初めに結んだ契約を無視することによって、家主は7倍もの家賃を手に入れた」とは、外国人の記述(ジャパンクロニクル)である。
限られた条件の中ではあるが、村にも外国人に負けない商才の片鱗をみせる人がいた。
岩田照彦
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