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夢街道
市
元町、という地名が登場するのは明治七年の五月である。以来、町名の根拠は、はじめにできたまち、もとのまちということになっている。
市
2010/01/01
夢街道
「商店街」という言葉は後世のもので、商いの場としては「市」がはじまりだ。
日本書記に登場する「市」は六〇八年(推古天皇十六年)八月、「つばきのいちのちまた」(海石榴巷)である。唐の使者が来朝したとき、その市に一行を迎えた。市へ案内することで、都のにぎわいぶりを使者の一行に披露したのだろう。貨幣が鋳造される以前のことではあるが、そこでは多くの人が集まり、綿、布、米などを、基準となる物品貨幣として通用させ、暮らしに必要なものをお互い手に入れていた。
万葉集には、その市を舞台にした歌がある。
愛らしい女性を市でみつけた若い男から、「紫は灰さすものそ椿市の八十の巷に逢へる児や誰」と問われ、女性は応えている。
「たらちねの母が呼ぶ名を申さめど、道行く人を誰と知りてか」市の雑踏は、若い男女にとっても恋心をさそう盛り場でもあった。
貨幣ができると政府は、それを流通させるため基準価格を設定した。七一一年(和銅四年)五月には穀六升を以て銭一文に当てると標準価格を設定し、和銅五年正月には、「銀銭一を以て銅銭二十五に当て、銀一両を以て一百銭に当てて、之を行用せしむ」と、銅銭と銀銭の交換レートも定めている。
七一〇年(和銅元年)三月、運脚の往来する街道に米をおいて売買せよという措置は前回紹介したが、七一一年(和銅四年)十月、銭貨流通政策として畜銭叙位法を発布した。政府に銭貨を献上すれば、その額に応じて位を授けるというものだ。貨幣の価値を教え、私蔵を防ごうとしたのだろう。その目的は、貨幣の流通を仲介する「市」の開発と活性化にあった。
都の東西市に店をかまえ商いすることは従五位以上の者には許可されず、六位以下の下級官吏と無為白丁に限り与えられた権利とされている。七六五年(天平神護元年)六月の勅には、米三〇〇石を売らば位一階を叙し、さらに二〇〇石加わるごとに一階を進めて叙すとあり、商いを奨励した。貨幣流通のための、商業活性化制度の導入である。
買い出しに出掛ける商人もいた。日本霊異記に、聖武天皇の時代(七二四~七五六)、大安寺から資金を借りて越前の敦賀まで出向き、米などを買い込んだという話がある。地方豪族は地元の商品を売り、手にした貨幣で畜銭叙位に応じ位を得ていたのであろう。
民間から品物を買い入れて都へ送ることも行われた。地方へ赴任した中央の国司が、朝廷で必要な物を買い付ける。兵庫県では、七三七年(天平九年)の「但馬国正税帳」に、醤大豆二六石を稲二八六束、履物の牛皮二張を稲一八〇束で買い入れ、京へ送った記録がある。その間には「市」の介在も推測される。
「市」は、七世紀のはじめから根付いていった。平安時代末期、三斎市とよばれる月に三回の定期市が開かれ、鎌倉時代は社寺の門前や領主の居館周辺、宿駅、港に広がっていく。戦国時代、大名は楽市令をつかって「市」を中心にしたまちづくりをはじめ、城下町として落ち着いてくると、常設の店舗がまちの中心となっていく。
岩田照彦
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