ENGLISH
簡体中文
繁体中文
한국어
Tiếng Việt
アクセス
サイトマップ
サイトのご利用について
ENGLISH
簡体中文
繁体中文
한국어
Tiếng Việt
お知らせ
神戸元町商店街とは
イベント
お店を探す
元町マガジン
動画・写真ギャラリー
元町マガジン
HOME
元町マガジン
夢街道
缶詰の話(2)
元町、という地名が登場するのは明治七年の五月である。以来、町名の根拠は、はじめにできたまち、もとのまちということになっている。
缶詰の話(2)
2016/05/01
夢街道
明治十五年十一月出版の「豪商神兵 湊の魁」をひらいてみよう。当時の、兵庫・神戸で活躍していた商店を、木版画刷りを入れて紹介した冊子である。
住所は、兵庫県下神戸元町、その下に、諸缶詰売捌所。間口のひろい店構えの正面右端に「神戸名物牛肉缶詰製造所」。1階ひさしの上に横文字で業種の案内があり「SUDZUKI & CO」とある。番頭さんが広い床の奥にすわる。その前で店員や来客が数人、広い土間の奥には、上部に大型の陶器製ともみられる器の商品が並び,下段は瓶詰がならぶ。店内は、客と店員ら十人余りの立姿。店先には、行き交う人の間に、工場から到着したばかりなのか、箱詰めされた商品が路上に積み上げたままだ。
神戸ではじめて缶詰を売り出した店の主は鈴木清である。外国から、缶詰が大量に輸入されているのを知り、缶詰製造所を始めた鈴木は、保存目的だけの欧米からの輸入品とはちがう味に挑戦した。当時はやりのすき焼き味の缶詰だ。何度も失敗を繰り返し、やっと販売にこぎつけたのが日本発牛肉の缶詰「大和煮」。鈴木は、友人や知人を有馬温泉に招待、完成した缶詰、大和煮の試食会を開く。が、缶詰を開けると、すべて腐敗していた。販売済の商品もあり、鈴木は、顧客の信用が第一と、製品販売の中止と販売済みの商品を回収、この対応は美談となり,佃煮缶詰「大和煮」は評判になる。
たべもの起源事典で牛肉の缶詰の始まりをみると、中川幸七が一八七九(明治十二)年、一八八一(明治十四)年には、牛肉・かに・まつたけの缶詰広告が「朝野新聞」に掲出され、同年、東京上野で開催された第2回内国勧業博覧会では、牛肉・豚肉・羊肉・鹿肉の缶詰が出品とある。が、大和煮缶詰は国民新聞の一八九四(明治二十七)年十二月二十六日号で「東京東洋舎にて販売する牛肉、鶏肉大和煮は、軍人、軍艦の間に評判よろしく」が初登場だ。大和煮缶詰は、一八九四(明治二十七)年に始まった日清戦争で、重宝されたことだろう。
鈴木清商店は、一八九五(明治二十八)年四月十四日付の神戸又新日報に「商品ハ信用ヲ實ブ」の見出しで広告している。拙店の商標に似た紛らわしいもの、東京から来た鈴木某は神戸牛の鈴木缶詰といい売るものなどある、拙店製造品の品質が卓越している結果であるが、「商標ト鈴木清ノ文字ニ能ク御注意アランヲ斯フ」と。
岩田照彦
2017年
洋服の話(8)
2016年
洋服の話(7)
洋服の話(6)
洋服の話(5)
洋服の話(4)
洋服の話(3)
洋服の話(2)
洋服の話(1)
缶詰の話(2)
缶詰の話(1)
但馬牛のこと
屠殺の話(2)
屠殺の話(1)
2015年
元町通の獣肉店(2)
元町通の獣肉店(1)
食した獣肉の種類
牛肉・販売量の増加
牛肉の話
肉食雑記(3)
肉食雑記(2)
肉食雑記(1)
維新前の肉食事情
すき焼き(2)
すき焼き(1)
神戸牛
2014年
写真の話(5)
写真の話(4)
写真の話(3)
写真の話(2)
写真の話(1)
神港中学校
六月女子学校
商業教育
元町の教育事情(18)
元町の教育事情(17)
元町の教育事情(16)
元町の教育事情(15)
2013年
元町の教育事情(14)
元町の教育事情(13)
元町の教育事情(12)
元町の教育事情(11)
元町の教育事情(10)
元町の教育事情(9)
元町の教育事情(8)
元町の教育事情(7)
元町の教育事情(6)
元町の教育事情(5)
元町の教育事情(4)
元町の教育事情(3)
2012年
元町の教育事情(2)
元町の教育事情(1)
昭和十年十二月時の元町商店街
元町商店街の組織(3)
元町商店街の組織(2)
元町商店街の組織(1)
初代鈴蘭灯 弾丸に
広告に顔をださなかった店主たち(6)
広告に顔をださなかった店主たち(5)
広告に顔をださなかった店主たち(4)
広告に顔をださなかった店主たち(3)
広告に顔をださなかった店主たち(2)
2011年
広告に顔を出さなかった店主たち
新聞広告紙面に登場した店舗群
鈴蘭灯の仕様と設置場所
鈴蘭灯(百貨店の下足問題)
鈴蘭灯(当時の元町で商う大型店)
鈴蘭灯(元町デパート)(8)
鈴蘭灯(元町デパート)(7)
鈴蘭灯(元町デパート)(6)
鈴蘭灯(当時の電力事情)(5)
鈴蘭灯(当時の世情)(4)
鈴蘭灯(続ける理由)(3)
スズラン灯余談
2010年
スズラン灯
舗装のはじめ
道路拡幅
広くならなかった街道
村里から市形へのなかで
「みち」の管理
「みち」の構造
「道」についての余談(2)
「道」についての余談(1)
西国街道から商いの道へ
市
2009年
貨 幣
太宰府
海外派遣
山陽道
西国街道
明治四十四年ころの商店街(八)
明治四十四年ころの商店街(七)
明治四十四年ころの商店街(六)
明治四十四年ころの商店街(五)
明治四十四年ころの商店街(四)
明治四十四年ころの商店街(三)
明治四十四年ころの商店街(二)
2008年
明治四十四年ころの商店街(一)
明治15年の4~1丁目店舗群
明治15年の6・5丁目店舗群
明治のはじめ
走水村の商い
二つ茶屋村の商い
神戸村の商い
大西座 (十)
大西座 (九)
大西座 (八)
大西座 (七)
大西座 (六)
2007年
大西座 (五)
大西座 (四)
大西座 (三)
大西座 (二)
大西座 (一)
見世物
売込問屋
営業束縛の悪弊を禁ず
触れ書きにみる心意気
明治維新直後のお触れ 掃除
維新直後の布達2 帯刀
布達にみる世相 乗馬
2006年
幕末から明治にかけての村役人
神田孝平 (七)
神田孝平 (六)
神田孝平 (五)
神田孝平 (四)
神田孝平 (三)
神田孝平 (二)
神田孝平 (一)
明治初期3村の暮らし
2代目から6代目までの兵庫県知事
伊藤俊介(博文)
東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)
2005年
明治初年の元町商店街
明治維新当時の商店街
神戸、貿易のはじまり
三村の外国人取引
雑居地と貿易
雑居地の警備
雑居地、その家賃
柴田剛中(10)
柴田剛中(9)
柴田剛中(8)
柴田剛中(7)
柴田剛中(6)
2004年
柴田剛中(5)
柴田剛中(4)
柴田剛中(3)
柴田剛中(2)
柴田剛中(1)
専崎彌五平(6)
専崎彌五平(5)
専崎彌五平(4)
専崎彌五平(3)
専崎彌五平(2)
専崎彌五平(1)
生島四郎大夫(12)
2000年
続 神戸村
神戸村
二ッ茶屋村
走水村
三軒屋の相生町
湊川
兵庫のまち
はじめに
PCサイトを見る
スマホサイトへ戻る