元町マガジン
元町、という地名が登場するのは明治七年の五月である。以来、町名の根拠は、はじめにできたまち、もとのまちということになっている。
元町では当時、登録組合として「元町一二会商業組合」は確認できるが、他丁の組合名は見当たらない。が、鈴蘭灯が完成した当時の大正十五年十一月五日付け神戸又新日報は「明治三十四年組合組織に」なったとしており、各丁それぞれに形成されていた任意団体の中で、供出への対応は、戦時体制の前に議論もなく決まったに違いない。完成してすでに十六年余が経過しており、建設時の費用負担はすでに完済されていた。