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夢街道
専崎彌五平(4)
元町、という地名が登場するのは明治七年の五月である。以来、町名の根拠は、はじめにできたまち、もとのまちということになっている。
専崎彌五平(4)
2004/05/01
夢街道
三条実美ら五卿が福岡藩のあずかりになり、出発の日が決まってまもなく彌五平は伊藤によばれた。
「三条卿らの落ち着き先を見届けてほしい」
家が気になって、二つ茶屋村へもどる気持ちにもなっていた矢先である。一瞬、迷惑なはなし、とおもったにちがいない。長州がお預かりした五卿だが、やむなくお移りねがうことになった。長州の者を供につけるわけにはいかぬ。
慶応元年(一八六五)二月十三日、五卿は馬関(下関市)から若松・黒崎をへて筑前(福岡)にむかう。
彌五平は、五卿のともまわりに加えられる身分ではない。ひっそりと五卿のあとを追う。神様あつかいの五卿を筑前へうつすのは、長州の本意ではない。伊藤は彌五平の懐に金をねじ込み、おくりだしたのである。
彌五平は、五卿をあずかったような気持ちである。先をゆく五卿の一行をとおくにみながら後を追う。
五卿をむかえる太宰府延寿院で、監視と警護にあたるのは福岡藩のほか薩摩、久留米、肥後(熊本)、肥前(佐賀)の五藩である。薩摩藩をのぞけば、おもてむき幕府に従順な藩といってよい。
攘夷親政の世にあこがれる志士の存在は、長州藩にかぎらない。それぞれの藩で、息をひそめている。尊攘を旗印にする者たちにとって五卿は輝く星である。その「威望は隠然として一敵国」をなす趣があり、太宰府には「各地の勤王志士八方より集まり来って、王政維新の一大策源地の観を呈した」。
福岡藩でも藩主の黒田長溥が薩摩藩の出であることから尊攘に手をつなぐ動きもあった。彌五平がほれ込んだ来島又兵衛も福岡藩の出身である。余談だが息子の恒喜も明治二十二年十月、大隈外相に爆弾を投げ付け、その場で切腹する国粋主義者である。福岡藩はその後、天朝への忠義のために一藩を犠牲にすることも辞すべきでないとまでいう過激な尊攘路線にたいする反発から保守派の台頭でおさまっているが、いつどこから攘夷の炎が再燃するともかぎらない。五卿という厄介者の取りあつかいには慎重というより、罪人扱にならざるをえない。
五卿の監視や警護に熱心なのは、幕府と長州の和睦の過程で、勤王を旗印に国造りを進めようと心をひとつにする薩摩藩だけである。五卿は、幕府はもとより、朝廷にとっても目のうえのコブである。
彌五平は、形ばかりの店をいとなみ、出入りの商人として五卿のごきげんを遠目にうかがい、その様子を伊藤につたえる。
不穏な動きありの理由で、再び長州征伐をはかる幕府は慶応二年二月、目付小林甚六郎を太宰府へおくりこんできた。五卿を江戸へひきとるためである。
岩田照彦
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